ドラゴンボールの戦闘力の議論において、よく話題に上がるのがスーパーサイヤ人に変身をしない素の状態の戦闘力はいくつなのか?ということでしょう。
出所は定かではないのですが、一般的にスーパーサイヤ人に変身をすると戦闘力が50倍になると言われているようです。
近年ドラゴンボール超が始まったタイミングで作者の鳥山先生からスーパーサイヤ人は戦闘力が10倍くらいになるつもりで描いていたというようなコメントもあるようです。
しかし、これはフリーザ戦において悟空が10倍界王拳や20倍界王拳をつかってもフリーザに敵わなかった事実と反することから、鳥山先生の記憶違い、もしくは今の感覚と当時の感覚がごっちゃになった状態でのコメントかもしれません。
鳥山先生は桃白白の存在を忘れていたりと、過去のご自身の作品の内容についても記憶があいまいになっているところがあるようですので、ありえるのではと思います。
素の戦闘力10万~20万限界説とは?
それはさておき、本記事ではこの素の状態の悟空たちの戦闘力に関する新説を検証していきたいと思います。
それは、スーパーサイヤ人に変身をしない素の状態の戦闘力は10万~20万くらいなのでは?というものです。
10万~20万としているのは、人によって限界値にはばらつきがあるためですが、大体この枠内で成長の限界がくるだろうと予測をしています。
この説は下記の記事でも考察している通り、大全集などの公式ファンブックに掲載されている戦闘力に素の状態でなっているとしたら、それに比例して使用できる界王拳の倍数も上がっていかなくておかしいという、至極当然の疑問を根拠としています。
ナメック星編以降でなぜ界王拳を使っている描写がないのか?
素の状態でいくらでも戦闘力が上がっていくのなら、それに比例して使用できる界王拳の倍率も上がっていくはずなのだから、スーパーサイヤ人になどなる必要がありません。
それの回答が、この素の状態では10万~20万で戦闘力の限界がくるというものです。
つまり、界王拳は理論的には50倍でも100倍でも使う事ができるが、肝心の使用する側がそれを使いこなすことができないということです。
なので、スーパーサイヤ人などの変身に頼らざるをえなくなっているわけですね。
ブウ編の悟空の修業シーンを検証する
この説を補強する根拠としてブウ編の悟空の修業シーンを紹介します。
ブウ編の序盤では悟空は大界王星で両手足に重りを付けた状態で修業をしています。
この重りはどうやらひとつ2トンとのことですが、この時の悟空はスーパーサイヤ人に変身していない素の状態なんですよね。
その後、南の界王のイチャモンが入り、界王様が重りをひとつ10トンに上げようという提案をします。
その際に、悟空はこんな発言をします。
2トンなら素の状態でも余裕だが、10トンになるときついと言っているのです。
これを読んで、あれ?と思った人も多いのではないでしょうか。
そうです。もし、スーパーサイヤ人に変身していない素の状態の戦闘力が、大全集などの公式ファンブックに掲載されている300万などという数値になっているとしたら、この悟空の修業シーンと整合性がとれなくなるのです。
それを細かく検証していくために、一度悟空の100倍重力修業シーンを考えたいと思います。
悟空はナメック星に向かう際に、ブリーフ博士が作った100倍重力装置を使用して修業をしています。
仮に悟空の体重が80キロだとしたら100倍重力下では8トンになります。
100倍重力下では全身に体重が分散されますので、片手に2トンの負荷がかかる状態と一概に比較はできませんが、少なくとも戦闘力6万ないしは9万の状態の悟空で8トンもの重さに耐えることができるのです。
それであれば、戦闘力が最低でも300万、公式の戦闘力通りに成長していくならブウ編ではもっと戦闘力が上昇していなくてはおかしいので、片手に10トンくらいなら余裕で耐えられるのではないでしょうか?
つまり、このシーンひとつとっても、素の状態の戦闘力がそこまで上がっていないことが容易に想像できるのです。
ちなみに、大界王星の重力は界王星と同様に10倍なのでは?
だとすると、10トンは100トンになるのでは?と考える人も多いようですが、10倍の重力に住んでいる人が10トンと発言したら、10倍の重力下で10トンという意味になります。
わざわざ地球の重力下の重量(1/10)に置き換えて発言をするわけがないということに留意する必要があります。
神様のもとで修業をした悟空の重りは合計100kg
では、具体的にどのくらいの戦闘力なら妥当なのか?ということを検証するために、別の重りをつけた修業について検証していきましょう。
悟空は神様のもとで修業をした際に、両手足に重りをつけていました。
この重りのひとつひとつの重さは20kg、合計で100kgとのことです。
少年期に亀仙人のもとで修業をした時には20kgと40kgの亀の甲羅を背負っていたのですから、この100kgが意外と大したことないなと感じる人もいるかもしれませんが、背負うのと手足に重りをつけるのでは条件が違いますからね。
さて重要なのは上記の戦いの時ではなく、界王星で修業をした時のことです。
悟空は界王星についた時点でこの100kgの重りを両手足、体に身に着けていたと思われます。
そのため、思うように体を動かすことができない状態でした。
ですが上記の通り、全く動けないというわけではなく、一応歩くことができるようです。
この時の重りもひとつ20kgとしたら、界王星では200kgになります。
つまり、戦闘力約400の悟空でも、ひとつ200kgの重りであれば何とか動くことはできるということになります。
そして、戦闘力5,000の悟空は両手足、身体に200kgの重りをつけた状態で自由自在に動くことができるようになっています。当然のことながら自身の体重は800kgになった上でです。
ここで、先ほど検証した100倍重力で修業をしたシーンを合わせて考えると面白事実が浮かびあがります。
戦闘力400の悟空は両手足200kgの重りならかろうじて動くことはできる。
戦闘力5,000の悟空は全体重負荷800kgに耐え、なおかつ両手足、身体に200kgに重りを付けた状態で自由に動くことができる。
戦闘力60,000の悟空は全体重負荷8トン(8,000kg)に耐えることができる。
ということは、仮に素の状態の戦闘力限界が10万~20万とした場合、ブウ編で2トン(2,000kg)の重りなら余裕だが、10トン(10,000kg)では厳しいという描写と整合性がとれることになるのです。
ブウ編天下一武道会のベジータの余裕の理由
上記までで素の戦闘力が10万~20万であることが状況証拠的にドラゴンボールのストーリーと整合性がとれることを証明できたかと思います。
しかし、これに対する反論として、同じくブウ編の天下一武道会に向かうシーンで、悟飯が提案したスーパーサイヤ人にならないという条件にベジータが同意した事実を挙げる人がいます。
もし素の状態の戦闘力の限界が10万~20万だとしたらピッコロや18号が有利になってしまいます。
しかし、ベジータはそれでも自分が有利と考えているという事は、素の状態でもピッコロや18号に勝てると考えているということになります。
確かに理屈としては筋が通っていますが、これは単にとっさだったためベジータがピッコロや18号のことを忘れていたと考えれば解決します。
素の状態でピッコロや18号に勝てるという事は、素の状態で初めの頃のスーパーサイヤ人よりも強くなっているという事になってしまいます。
このあたりも、読者ごとの感覚になってしまうかと思いますが、いくらなんでもそれはないだろうと思います。
なにより、前述した素の状態の悟空の重りの負荷修業と整合性がとれなくなるのですから、やはりこれはベジータの勘違いという解釈で間違いないでしょう。
コメント
鳥山さんは、何も考えず漫画かいてるんで、まともに考えたら、馬鹿ですよ