ドラゴンボールにおいて舞空術は物語後半になると当たり前の技として使用されているため、もはや技という認識すらなくなっている人も多いと思いますが、実はドラゴンボールのキャラクターで初めて使ったのは第22回天下一武道会の時の天津飯と餃子です。
当時は天下一武道会で場外負けを回避するために、各選手が様々な工夫を凝らしていましたが、舞空術が使えるようになってからは選手に意識がある限り基本的に場外負けという概念がなくなりました。
そういう意味でドラゴンボールの戦闘シーンにおいて、エポックメイキング的な役割を果たしたといっても過言ではないでしょう。
本記事ではそんな舞空術について考察していきたいと思います。
舞空術は鶴仙人が考えた技なのか？
そんな舞空術ですが、亀仙人によると「鶴仙流独特の技」とのことです。
確かにこれまでのドラゴンボールで同様の技を使っているキャラクターはいませんでしたし（プーアルが空を飛んでいましたが、舞空術とは違う原理だと思われます。）、これ以降舞空術を使うようになった悟空やクリリン、ヤムチャなどは天津飯たちの舞空術を真似して独自に使えるようになっています。
しかし、舞空術を鶴仙人があみだした技なのか？というと疑問があるのです。
地球人として「舞空術」という名の技をあみだしたのは本当に鶴仙人なのでしょうか？
まず空を飛ぶこと自体は、サイヤ人やフリーザたち宇宙人は当たり前のようにできていますし、後に悟飯がビーデルに舞空術を教える際にも理屈として体系化して教えていましたので、気を持っている人間であれば練習をすれば誰にでも使えるものだと思われます。
ですので、鶴仙流以外のものが舞空術とどうように空を飛ぶ術を使っていたとしても何らおかしくはないのですが、実は「舞空術」という呼び名で空を飛ぶ術を使っているものがいるのです。
舞空術という技の名前を知っているピッコロ大魔王
そのキャラクターはずばり、ピッコロ大魔王です。
キングキャッスルで天津飯がピッコロ大魔王と対決した際に、飛行機から舞空術で降りてきた天津飯に対して、ピッコロ大魔王はこのように発言しています。
「空を飛べるのか」ではなく「舞空術がつかえるのか」です。
これはどういうことでしょうか？
ピッコロ大魔王は亀仙人と鶴仙人の師、舞空術によって数百年前に魔封波で封印されています。
そのピッコロ大魔王が「舞空術」という技の名前を知っているのは、鶴仙流の技とされていた舞空術のルーツがピッコロ大魔王にあったからに他ならないでしょう。
鶴仙人も若いころ、武泰斗や亀仙人と一緒にピッコロ大魔王と戦ったことがあるようです。
おそらく、その時にピッコロ大魔王が使っていた舞空術を見て、後に自分の武術に取り込んだのでしょう。
そして技の名前も、その時の戦いでピッコロ大魔王が「舞空術」と呼んでいたのを記憶していたのだと思われます。
「舞空術」のルーツはナメック星にまでさかのぼる？
以上の考察で鶴仙人がピッコロ大魔王から舞空術を習得したことが分かりましたが、「舞空術」のルーツはさらにピッコロ大魔王と分離した神様、そして神様の故郷のナメック星にまでさかのぼる可能性があります。
元々神様とピッコロ大魔王は一人の武道家だったのですが、神になるべく修業をする過程で心に入り込んだ悪を追い出すために二人に分離しています。
ということは、空を飛ぶ技に「舞空術」という技名をつけたのは神様だったのかもしれません。
当然分離した場合、双方に記憶が引き継がれてもおかしくありませんので、ピッコロ大魔王が「舞空術」という技名を知っていたとしてもおかしくないことになります。
さらに、神様が空を飛ぶ技を身につけたのは地球ではなく、故郷のナメック星だった可能性があります。
というのもナメック星ではデンデのような小さい子どもでも空を飛ぶことができます。
デンデは戦闘タイプではないので、戦いにおいて空を飛ぶ必要性は少ないでしょう。
ですが、ナメック星では飛行機などの移動手段がありませんので、村々を移動するには空を飛ぶ術が必要なのだと思われます。
そのため、小さいころから空を飛べるように練習をするのかもしれません。
つまり、神様もナメック星で空を飛べるようになってから、宇宙船に乗ってやってきた可能性は十分にあるでしょう。
神様は地球に来た時に何らかの理由でナメック星での記憶を失っていたようですが、空を飛べる術は当然使えていたはずです。
その後、ユンザビットを離れた後、武道家として生きる道を選ぶことになったようですが、地球人が空を飛べないという事実から空を飛ぶという技術が希少価値の高いものだと知って、「舞空術」とうい名前を付けたのかもしれません。
もしこの考察が正解であれば、舞空術のそもそものルーツはナメック星にまでさかのぼると言えるでしょう。
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