メカフリーザはなぜトランクスに瞬殺されてしまったのか?

人造人間編以降の考察
引用元 ドラゴンボール 集英社

ドラゴンボールに限らずバトル漫画において、かつての強敵が次のシリーズの敵キャラのかませ犬的なポジションに成り下がってしまうのは、お約束的な展開ではありますが、それが最も衝撃的だったのはやはりフリーザではないでしょうか?
本記事では、メカフリーザがトランクスに瞬殺されてしまった理由について考察していきたいと思います。

メカフリーザになって復活したフリーザ

フリーザは、ナメック星編の戦いで悟空に敗れた後、しぶとく生き残り、欠損した身体を機械で補いサイボーグのようになって地球に復讐にやってきます。
俗にメカフリーザと呼ばれる形態ですが、どうやらメカ化によってパワーも大幅にパワーアップしていたようです。

引用元 ドラゴンボール 集英社

ところが、せっかく復活、パワーアップを果たしたのにもかかわらず、ご存じの通りメカフリーザは未来からやってきたトランクスに瞬殺されてしまい、見事にかませ犬の役割を果たすことになってしまいます。

この展開は、これから始まる新シリーズにおいて、フリーザすら瞬殺することができるトランクスですら勝てない人造人間たちの強さ、恐怖を引き立てるために必要な演出ではあったろうと思います。
しかし、スーパーサイヤ人のトランクスはフリーザを瞬殺できるほどに強かったのか?逆に言うと、そんなにフリーザは弱かったのか?という疑問を感じている人も多いのではないかと思います。

スーパーサイヤ人悟空との戦闘シーンとの違い

なぜそのような疑問がおきるかというと、フリーザはナメック星編終盤のスーパーサイヤ人になった悟空とのバトルにおいて、互角に近い戦いをしているからです。
最終的には100%の力を使った反動でエネルギーがどんどん失われてしまい、フリーザは悟空に敗れてしまいます。
しかし、100%の力を引き出した直後は悟空と互角以上に戦っていました。

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この事実をどのように考えればいいのでしょうか?
ひとつの説としては、「スーパーサイヤ人になる前に受けていたダメージによって悟空が全力を出せていなかったから」というのがあります。
しかし、ダメージを受けていたのはフリーザも同じです。
むしろ悟空はスーパーサイヤ人に変化することによって、体力も回復しているように見えました。
もちろん、悟空とフリーザ、それぞれがどれほどのダメージを受けていて、それがどれくらい戦闘力に影響していたのか?というのは分かりようがありません。
ですが、お互いにダメージを受けていたという事実を考えれば、悟空が全力を出し切れていなかったからというのは、説得力に欠けるものがありますね。

それ以外には、あの時点の悟空はまだスーパーサイヤ人になったばかりであり、自在に変身をすることができない状態でした。
それは、トランクスとの会話の中でも明らかになった通りですが、この自在にスーパーサイヤ人化をコントロールできるというのが戦闘力に影響しているというのはありえそうです。
この説であれば、メカフリーザがトランクスにも瞬殺されてしまった理由としても通ります。

メカフリーザは本気を出す前に殺されてしまった?

上記の説でもメカフリーザが瞬殺されてしまった理由について、一定の説明をつけることはできますが、今回は別の視点からこの謎について考えてみたいと思います。
それは、本来スーパーサイヤ人トランクスとメカフリーザは互角の戦闘力であったのに、メカフリーザは100%の力を出し切る前にトランクスに殺されてしまったのではないかということです。

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メカフリーザとトランクスの戦闘シーンを改めて見てみると、まさに瞬殺という表現が相応しい一瞬の間の出来事です。
逆に言うと、この時のメカフリーザは100%のマックスパワーどころか、50%の力も出していない状態だったのではないでしょうか?

悟空とトランクスの戦闘観の違い

ドラゴンボールにおいては、相手が本気を出すのを待ったり、手加減をするというのがお決まりです。
例えば悟空とベジータが初めて戦った時も、ベジータは悟空に界王拳を使わせるまで手加減をしながら悟空と闘っていましたし、セルが悟飯の力を引き出すために仲間たちをセルジュニアに攻撃させたのも同じようなものでしょう。
他にもベジータが第二形態のセルを見逃して、完全体にさせてしまったりと同様の事例は枚挙にいとまがありません。

思えば悟空もフリーザが100%のマックスパワーを出そうと戦闘力を高めていた時に最後まで待っていましたね。
界王様がこの隙に攻撃をしろと命令されたにも関わらず、それを拒否していましたね。
では、なぜトランクスはフリーザが100%の力を出し切る前に瞬殺してしまったのでしょうか?

これは、やはりトランクスが人造人間に仲間たちを殺されてしまった悲惨な未来を経験しているというのが大きいのでしょう。
つまり、トランクスは悟空たちと違い、強い敵と闘う事が目的ではなく、あくまで悲惨な未来を未然に防ぐために闘っているわけです。
ですから、相手が本気を出すのを待ったり、正々堂々と闘う事にこだわることはしないのです。

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セルゲームにおいても、悟空がセルとの戦いで消耗した時も、悟空に仙豆を食べさせて、全員でかかればセルに勝てるといっていましたね。
ここからもトランクスと悟空たちとの闘いに対する価値観の違いが表れていますね。

悟空がメカフリーザと闘っていたらどうなっていた?

上記のようにメカフリーザがトランクスに瞬殺されてしまった理由が分かりましたが、ではもしトランクスではなく、本来の歴史の通り悟空がメカフリーザと闘っていたらどうなっていたのでしょうか?
フリーザ親子は悟空よりも早く地球に到着して、地球人を全滅させるつもりでいましたが、悟空はヤードラット星で瞬間移動を身に着けており、本来であれば悟空がメカフリーザと闘うはずだったのです。

引用元 ドラゴンボール 集英社

結末としては、悟空がメカフリーザを倒すことは分かっていますが、トランクスのように瞬殺することはなかったのではないでしょうか?
悟空ならきっとメカフリーザが100%の力を出すのを待ったことでしょう。
そしてメカフリーザだけならまだしも、この時はコルド大王もいたことを忘れてはいけません。
コルド大王もトランクスに瞬殺されてしまっため、実力の程は分からずじまいになってしまいました。しかし、姿かたちを見るに第2形態だったようですから、最終形態に変身して100%の力をだしていたら、ナメック星の時以上の大激闘が繰り広げられた可能性高いです。

原作ではその激闘が描かれることはありませんでしたが、ファンとしてはぜひ見てみたい一戦ですね。

コメント

  1. ファン より:

    メカフリーザが油断してたなんて描写はないんだよなあ
    あのときのトランクスからしたらメカフリーザが弱かったってだけでしょ

  2. 匿名希望 より:

    「メカフリーザ&コルド大王が悟空と戦った場合」については本編中で間接的に言及がありました。
    その場合、悟空は心臓病が早く進行するそうです。

    本編時間軸(「メカフリーザ&コルド大王がトランクスと戦った場合」)ではメカフリーザ戦の三年後・19号戦中に悟空が心臓病で倒れますが、
    本来の歴史(「メカフリーザ&コルド大王が悟空と戦った場合」)での悟空はもっと早く、メカフリーザ戦から程なくして心臓病で死亡したそうです。
    実際、本編で悟空が発症した際「ずっと元気で薬を飲むことがなかった」「時期がずれている」とも言っていました。
    しかも本来の歴史では人造人間編を予知しないから、悟空は本編時間軸のような修行はしなかったはず……

    メカフリーザ戦時点で、トランクスは悟空よりも強かったらしいので(「(トランクスの剣撃を悟空が受け止められるのは)おめえが本気じゃなかったからさ」との発言あり)、
    【トランクス>悟空>フリーザ親子】という実力差は変わらないにせよ、
    メカフリーザとコルド大王は、悟空の心臓病が一気に(修行以上に)進行するほど激しい戦いを繰り広げた、つまりメカフリーザと悟空にはそれほど実力の開きはなかったのだと思います。

    本編のような瞬殺となったのはやはりメカフリーザの油断とトランクスの(ベジータ譲りの)容赦のなさがあったのでしょうね。