このブログは、現在アラフォーのおっさんである私が中学生のころから20年以上にわたって推敲に推敲を重ねてきたドラゴンボールのナメック星編の戦闘力考察です。
3年ほど前に某掲示板上ではじめて人前で自説を公開して、かなりの反響がありました。
これまでのドラゴンボールの常識を覆すような内容であったため、多くのこの説を受け入れたくない人からの反論が行われ、大激論を重ねてきました。掲示板上での議論も落ちつきましたので、改めて自分のブログにまとめて記録に残したいと思います。
そもそも、今回の戦闘力考察は公式設定(ジャンプの付録だとか大全集に)で掲載された下記の数値に対しての疑問からスタートしています。
・スーパーサイヤ人悟空の戦闘力が1億2000万
・悟空のメディカルマシン復活後の戦闘力は300万
・ベジータの戦闘力は200万(仙豆による回復後は25万)
・悟飯も100万以上、クリリンは75,000
スーパーサイヤ人の悟空の戦闘力が1億超え???
ベジータの戦闘力が3万から一回の復活で18万以上に???
なんでみんな、こんなわけのわからない展開を何の疑問もなく受け入れられているんだろう?
と思っていたのですが、多くの人はドラゴンボールはそういうものという感覚のようですね。
でも、自分のようにどうしても受け入れられないという人もいるはず。
そういう人たちに、ひとつの解として読んでもらいたいなと思っています。
まず考察の前提です。これが基準となります。
・公式の(大全集、ジャンプの付録)数値は無視
・原作内の描写のみを判断基準とする(アニメ、映画は考察対象外)
・具体的な数値がでている戦闘力を優先判断基準とする
・状況的に戦闘力を推察する場合、これまでの展開との整合性を重視する
ベジータの戦闘力は18万以上?
そもそも、すべての疑問の始まりはベジータと第1形態のフリーザが組み合った状態で、フリーザのスカウターを破壊したところでしょう。
フリーザのスカウターはギニュー特戦隊によって渡されたことから最新式と推定されます。最新式のスカウターは悟空の戦闘力18万を計測したことから考えて、18万までは確実に計測できます。
つまり、この時のベジータの戦闘力は最低でも18万以上ということになってしまいます。
しかし、そんなことが本当にありうるのでしょうか?
ベジータのこれまでの戦闘力推移は、18,000⇒24,000⇒30,000弱(29,000くらい?)です。
ここから次の死にかけパワーアップで18万以上、さらに大全集などの公式の数値を基にすると次のデンデの回復によるパワーアップでは、200万ということになるようですが、明らかに30,000弱からのパワーアップ比率がおかしいです。
そもそも18万以上という数値は、悟空の戦闘力を測ったギニューのスカウターとフリーザのスカウターが同じもののはずだからという事からの推測であって、実際にベジータの戦闘力が18万以上という具体的な数値で原作に示されたわけではありません。
この疑問を解決するには以下の解釈が考えられます。
1. ギニューとフリーザのスカウターが別物だった
2. ゼロ距離測定によるスカウターの故障
3. フリーザの戦闘力も一緒に計測してしまった
ひとつずつ解説と検証をしていきます。
まず、「ギニューとフリーザのスカウターが別物だった」というものですが、これは誰かのミス(ギニュー特撰隊 or 惑星フリーザの事務方)で、最新型のスカウターと間違えて旧型のスカウターをフリーザに渡してしまったという解釈です。
しかし、これは可能性が低いと私は考えています。
なぜなら原作の描写で、フリーザのスカウターとギニュー特戦隊のスカウターは形状が同じで、旧型のものとは違って描かれています。
つまり、少なくともフリーザのスカウターは最新型ということは間違いないと考えられます。
二つ目の「ゼロ距離測定によるスカウターの故障」です。
これはスカウターが壊れた時のフリーザとベジータの距離に着目した解釈です。
これまでの原作の描写を見る限りスカウターが壊れるときは、必ず測定者と被測定者の間には一定の距離がありました。
しかし、ベジータがフリーザのスカウターを破壊した際には両者は近接しており、さらにベジータの戦闘力上昇エネルギーの渦中にあるという、これまでの計測状況とは異なった状態にありました。
これにより、スカウターの計測限界値に達する前に計機が暴走して壊れたのではという解釈です。
三つ目は「フリーザの戦闘力も一緒に計測してしまった」です。
これも上記と同様にフリーザとベジータの距離の近さに着目した解釈です。
両者の距離が近すぎるため、スカウターがフリーザの戦闘力も一緒に計測してしまい壊れてしまったという解釈です。
以上3つの解釈ですが、一つ目はスカウターのデザインから可能性は低いと考えられますので、二つ目か三つ目になるのですが、個人的には二つ目の「ゼロ距離測定によるスカウターの故障」を推しています。
なぜなら、「フリーザの戦闘力も一緒に計測してしまった」場合、その後のフリーザのセリフとの整合性が取れなくなるからです。
フリーザはスカウターが壊れた後にこう言っています。
フリーザはこの時具体的な数字は口にはしていませんが、ベジータの戦闘力を確認しています。
もし自分の戦闘力と一緒に計測してしまった場合、ベジータの戦闘力が分からないことになってしまいます。
少なくともこの時にフリーザはベジータの戦闘力を確認しているはずなのです。
よって私は「フリーザの戦闘力も一緒に計測してしまった」可能性は低いと考えています。
そして、このセリフをベジータが戦闘力18万以上になった証拠とする人もいます。
しかし、これも問題ありません。
「フリーザが手加減していた」ですべて解決
本当です。フリーザが手加減していたと考えれば、すべての説明がつくのです。
そのことを説明する前に、なぜ多くの人が「なるほど…まんざらでたらめばかりではないようですね…」といったフリーザのセリフを、ベジータの戦闘力が18万以上になった証拠と考えるかについて考えたいと思います。
これはフリーザとベジータが組み合う前のベジータのセリフに起因していると思われます。
ベジータはフリーザに対してこのように言っています。
フリーザの戦闘力は53万で、そのフリーザがベジータのセリフを認めるような発言をした。
つまりベジータの戦闘力はフリーザに肉薄していたという論法です。
これは一見筋が通っているように見えます。しかし、あくまでセリフのみをとらえた場合です。
先ほどもいったように、ベジータのこれまでの死にかけパワーアップによる戦闘力推移は18,000⇒24,000⇒30,000弱です。
なぜ、突然30,000弱から18万、公式の数値を信用するなら25万などという数値になるのか?
ドラゴンボールはそういうもの。と受けいれられる人はそれでいいでしょう。
しかしこのブログでは、そのような考え方がでは納得がいかない人のために、できるだけ論理的、合理的な考察をすることを目的としています。
そもそも、ドラゴンボールは漫画ですから、現実に起こりえない描写がたくさんあります。
しかし戦闘力のパワーアップにおいては、必ず何らかのメカニズム(超神水や最長老パワーアップ)や法則が描かれいて、突然意味もなく非合理的にパワーアップすることはありませんでした。
ところが、このベジータのスカウター破壊時だけ、戦闘力が18万以上になったとしてしまうと、これまでの合理的なパワーアップの法則がおかしくなってしまうのです。
話がそれてしまいましたが、このベジータの非合理的なパワーアップを合理的、論理的に説明できるのが「フリーザ手加減説」なのです。
フリーザがベジータのセリフを認める発言をしたから、ベジータの戦闘力が18万以上になったという論法は、フリーザが53万、少なくとも18万以上の戦闘力で殴り掛かったことが前提となっています。
しかし、フリーザはそんな戦闘力でベジータに殴りかかる必要があるのでしょうか?
フリーザはベジータに殴りかかる直前にこんなことを言っています。
珍遊記でもパロディ化された有名なシーンですね。
この「じわじわとなぶり殺しに」というところに注目してください。
フリーザは不老不死の夢をつぶされ、相当頭にきています。
単に殺すだけでは溜飲が下がらないから、一息には殺さずじわじわと殺してやろうと思っているのです。
では、そんなフリーザが「じわじわとなぶり殺しに」しようと思っている相手に53万もの戦闘力で殴りかかるでしょうか?
答えはノーでしょう。
まずフリーザはベジータの戦闘力をいくつと認識していたのか?
確実な数字としては24,000です。
この数字はドドリアが新型のスカウターを使用してベジータの戦闘力を計測した時のものです。
それ以降、フリーザはベジータの具体的な戦闘力を把握する機会がないままとなっています。
(ザーボンがやられたかもしれないという考えから、24,000以上になっている可能性を推測することはできたかもしれませんが。)
そして、これはフリーザの以下のセリフからも裏付けられます。
注目すべきは「どうやったのかは知りませんが」という部分です。
これは、自分が把握しているベジータの戦闘力ではギニュー特戦隊を倒すことはできないし、実際に今スカウターに表示されている戦闘力から判断しても、まともに戦って倒せるとは思えないということを意味しています。
おらそくベジータは戦闘力をコントロールして24,000程度まで抑えていたのでしょう。
そんな相手に53万のフリーザが本気で殴りかかったらどうなるか。考えるまでもなく瞬殺してしまい、フリーザとしては全くもって面白みのない結果になってしまったことと思います。
ではじわじわとなぶり殺しにしたいフリーザがベジータに殴りかかるのに丁度よい戦闘力はどれくらいかというと、おそらく60,000~70,000くらいの力加減だと思われます。
スカウターに表示されているベジータの戦闘力は24,000だが、ギニュー特戦隊を倒した可能性も考慮したら、それくらいの数値が妥当なところでしょう。
そしてベジータは仙豆による死にかけパワーアップによって、30,000から50,000程度まで戦闘力が上がっていて、そこから瞬間的に60,000まで上昇させることによって、フリーザの攻撃を受け止めたのです。
瞬間的な上昇であったため、ベジータはその後息切れをしていますが、フリーザは涼しい顔です。
これなら、戦闘力の上昇幅としてはまあ許容範囲内でしょう。
というより、ベジータはジースを瞬殺していますので、最低でも50,000の戦闘力は必要です。
そして、問題のフリーザの「まんざらでたらめばかりではなさそうですね…」というセリフに関してですが、ベジータの戦闘力が60,000なのに何故警戒するようなことを言ったのでしょうか?
戦闘力60,000といえば、先ほど戦っていたネイルとそこまで変わりません。
この疑問を解き明かすには、読者視点を捨ててフリーザの視点で考える必要があります。
フリーザは、1週間前のベジータの戦闘力を24,000だと認識していました。さらにいうと、おそらくベジータは長い間戦闘力18,000あたりで伸び悩んでいたはずです。
なぜなら最低でも2年以上会っていないキュイやドドリアが、ベジータは今でも18,000程度の戦闘力だと思っていたことや、24,000に上昇したことへの驚愕からも容易に想像できます。
つまり、フリーザ軍の戦士はある程度まで戦闘力が上昇したら、そう簡単に戦闘力は上がらないのだと思われます。
我々読者はその後のドラゴンボールの強さのインフレ展開を知っているため、たったの数千程度のパワーアップなんてしょぼい、ベジータが60,000なんてしょぼいと感じるかもしれません。
しかし、フリーザたちにしてみたら、短期間に戦闘力が6,000アップすることや、一週間で戦闘力が24,000から60,000に上昇するなんてのは、とんでもない異常事態なのでしょう。
ギニュー特戦隊ですら、宇宙規模でみても突然変異で生まれた精鋭戦士だと言われているくらいです。
出会った時に42,000だったネイルよりも1週間で60,000に上昇したベジータに対して驚きと危機感をいだくのはフリーザとしてはごく自然なことなのです。
またジースは「60,000なんてサイヤ人は聞いたことがない」と言っていました。ベジータも悟空のパワーアップを目の当たりにして「サイヤ人の限界をこえてやがる」と言っています。
これらから考えても、登場人物目線だとサイヤ人が1週間で24,000から60,000に上昇することが、いかに凄いことかが分かります。
つまりフリーザは、60,000というベジータの数値はまだ自分に及ぶものではないが、1週間という短期間の上昇率を警戒して「まんざらでたらめ “ばかり” ではなさそうですね…」と言ったのでしょう。
この時のベジータの戦闘力については、下記の記事でも別視点で考察しています。
他のキャラクターの戦闘力
ここまで考察を進めてきた段階で、ベジータ以外のキャラクターたちのナメック星編での戦闘力も含め、一旦掲載したいと思います。
■仙豆復活ベジータ
5万~6万
■デンデ復活ベジータ
10万
■ネイル融合前ピッコロ
1万
■ネイル融合後ピッコロ
7~8万
■スーパーサイヤ人悟空
400万
※ただし、フリーザ戦時点では、ダメージを受けた状態での変身だったため、300万前後だったと推測
■最終形態フリーザ
300万
■20倍界王拳悟空
200~240万
※限界を超えた倍数のため、これくらいの振り幅があったと思われる
■最終形態50%フリーザ
150万
■最終形態40%フリーザ
120万
■10倍界王拳全力悟空
120万
■最終形態30%フリーザ
90万
■余力を残した悟空
90万(界王拳7~8倍くらい)
■通常時悟空
12万(メディカルマシーン復活前9万)
■クリリン(フリーザ戦時)
1万強
■悟飯
15,000~20,000
70,000~80,000(ブチギレ時)
おそらくこれを見て、今すぐにでも反論したい人も多いんじゃないかと思いますが、某掲示板にて一通りの疑問については議論をしてきましたので、ひとつずつ説明をしていきたいと思います。
ネイルと融合前のピッコロの戦闘力は1万?
まずはピッコロの戦闘力について、考察をしたいと思います。
ピッコロの戦闘力はネイル融合前で10,000、融合後で70,000~80,000程度だろうと思います。
え?ナメック星についた時のピッコロがそんなに弱いわけないでしょ!
だって、ネイルもピッコロの力を認めていたし、あれだけ自信満々でナメック星に乗り込んできだんだから最低でも戦闘力100,000はあったはず。
そのように考えている人も多いようです。
確かにネイルはピッコロをみて以下のことを言っています。
それみたことか!ネイルが「しんじられんほどのパワー」といっているんだから、最低でもネイル以上はあるはずだと思う人もいるでしょう。
もちろんセリフだけを読めば、ネイル以上の戦闘力だと解釈するのが普通だと思います。
しかし、現実的に考えてこの時点でのピッコロがネイル以上の戦闘力になっているなんてことがあるのでしょうか。
ピッコロは地球で悟飯をかばってナッパに殺されています。
その後、神様の計らいで界王様のもとに修行に行くことが許されました。
ピッコロが界王様のもとで修業を開始したのは、悟空がナメック星へと旅立ってからのことです。
つまりナメック星に到着するまでの期間は悟空と同じく6日間です。
(さらにいうとピッコロは界王様のギャグテストに苦戦したようですから、さらに期間が短かった可能性があります。)
たったそれだけの期間、10倍の重力しかない界王星でいくら修業をしたところで、100倍重力修業で死にかけパワーアップを繰り返した悟空と同等以上の力を身に着けるなんてことは普通に考えてあり得ないことだとわかります。
ナッパと戦った時のピッコロの戦闘力がいくつだったかは議論の分かれるところなので、ここでは考察しませんが、6日間ではどんなに多く見積もったとしても10,000が限界でしょう。
ではなぜネイルは「しんじられんほどのパワー」と言ったのでしょうか?
まず、ネイルはあくまで「しんじられんほどのパワー」といっているだけで「自分より強いパワー」とは言っていません。
何が「しんじられん」のか?
ネイルはピッコロが分離をしたナメック星人だということを知っています。そして分離をしたら戦闘力が激減するということも。
神様や初代ピッコロ大魔王の戦闘力が数百程度で、ナメック星の若者の戦闘力が3,000ということから見ても分離をすると戦闘力は半分ではなく1/10以下になるのかもしれません。
つまり、ネイルはピッコロが分離をしたナメック星人でありながら、戦闘力にして10,000というしんじられんほどのパワー」を身につけている。だから「もとどおりひとりのナメック星人」になればフリーザにも勝てるはずだと言ったのでしょう。
第2形態フリーザと互角の戦いをしたピッコロの戦闘力は?
で、でも、ネイルと融合をした後のピッコロの戦闘力は最低でも100万はあるはずでしょ?
だって、第2形態フリーザと互角以上の戦いをしたのだから。
そのピッコロの戦闘力が70,000~80,000というのはありえないでしょう。
と考える人も多いと思います。
確かにピッコロは第2形態フリーザに対して優位に戦っているように見えます。
第2形態フリーザは本人の自己申告によれば、最低でも戦闘力100万だとのことです。
となれば、ピッコロの戦闘力も100万以上ということになります。
しかし、それはあくまでフリーザが本気を出していた場合です。
フリーザが手加減をしていた場合は話が変わってきます。
そして、実際にフリーザは手加減をしていました。
ここは多くの人が勘違いをしていて、ピッコロ > 第2形態フリーザだと思い込んでいますが、原作をよく読めば、まったくそんなことはない事が分かります。
原作では以下のような流れで戦闘が進みます。
1. ピッコロが押し気味に戦う
2. フリーザが隠していた力を出してピッコロをボコボコに
3. ピッコロ、自分も本気を出して戦うと言い、ターバンを脱ぐ
4. 悟飯「勝てる!」
この後、フリーザはすぐ第3形態に変身をしますので 悟飯が「勝てる!」と確信をしたのが、本当かどうかは分からずじまいになってしまいます。
正直重いターバンを脱いだくらいで、ピッコロは逆転できたのでしょうか?
仮にあのターバンが地球の時よりはるかに重いものだったとしても、 界王星でたった1週間修業をしていた融合前のピッコロが修業になる程度の重さのはずです。
それを脱いだからといって、とても戦闘力が急激に変わるとは到底思えません。
第2形態フリーザは本当に手加減できないのか?
それでもフリーザが手加減をしていたなんて信じられない。
だって、変身する前に「じぶんでもうまくコントロールできない」と言っていたじゃないか?
そんな1/10以下なんて手加減ができるわけない!そう考える人もいると思います。
しかし、第2形態フリーザは手加減ができないどころか、絶妙な力加減をしていたふしがあるのです。
以下のシーンはどれも第2形態フリーザによる攻撃でクリリン達がピンチになるところです。
どれも凄まじい攻撃のようにみえますが、よく考えてください。この時のフリーザの戦闘力は自称100万以上なんですよ。
そのフリーザが、「パワーがありあまりすぎてうまくコントロールできなかったら」どうなるでしょう?
悟飯やクリリンなんてリクームひとりに虫けらのようにやられていたのに、フリーザの本気の攻撃を食らったら一瞬で消し飛ぶんじゃないでしょうか?
ましてや、最初の爆発攻撃などはデンデですら無事でした。
いかにフリーザが「じわじわとなぶり殺しに」するために絶妙な力加減をしていたかが分かります。
それもこれも、フリーザが変身前にクリリンたちの戦闘力をスカウターで確認していたからこその芸当でしょう。
ではなぜフリーザはピッコロに対して最初に手加減をして戦っていたのか?
「じわじわとなぶり殺しに」する必要があったのはベジータ達であって、ピッコロは関係ありません。
これはおそらくフリーザが最初ピッコロの強さがはっきりと分からなかったからだと思われます。
フリーザはピッコロと戦い始める前にこんなことを言っています。
ピッコロのことを警戒しつつも、はっきりとした強さを測りかねています。
それはフリーザがこの時にスカウターをしていないからです。
スカウターはベジータと組み合った時に壊れてしまいました。
そのため、フリーザはピッコロがどのくらい強いのかが分からず、とりあえずはクリリンたちと戦った時と同様の力加減で戦ったのでしょう。
そして、ピッコロがフリーザの予想以上の強さを持っていた(戦闘力にして7万~8万)ため、ピッコロの強さを認め、力加減を少し上げたのだと思われます。
だからといって、もちろん突然100万の戦闘力を出す必要はありません。
あくまで、ピッコロを痛めつけられる程度の強さを出せばよいのですから。
フリーザが認めた!悟空以外は全員ギニュー以下!
ここまで状況証拠的にフリーザが手加減をしていたと思われる描写からベジータやピッコロの戦闘力が25万だの100万以上だのになっていなかったという事を述べてきました。
しかし、それ以外にもベジータやピッコロの戦闘力が100万などにはなっていないと考えられる理由があります。
それは、悟空とフリーザが戦っている時にフリーザが発したセリフです。
このセリフを言葉通りにとらえると、悟空のみがギニューの戦闘力を超えていたということになります。
ギニューの最大戦闘力はジースによれば、120,000とのことです。
つまり、ベジータ、ピッコロ、悟飯たちの戦闘力は120,000以下ということになります。
このフリーザの発言により、フリーザは120,000以下に手加減をしていた事をフリーザ自身が証明してくれたことになります。
このセリフは長らく「作者の勘違い」や「単純なミス」として切り捨て、もしくはなかったことにされてきました。
しかし、都合が悪い描写やセリフを「作者の勘違い」や「単純なミス」としてなかったことにすることほど無意味な考察はありません。
描かれている描写、セリフはありのまま受けいれ、その上で合理的、論理的な解釈をするのが正しい考察だといえるでしょう。
ブチギレ悟飯の戦闘力はどれくらいなのか?
ここまでベジータ、ピッコロの戦闘力について考えてきました。
では、次に悟飯の戦闘力について考えてみたいと思います。
悟飯は第2形態と第3形態のフリーザとそれぞれ戦っています。
第2形態の時は窮地に陥ったクリリンのもとへ駆け寄ろうとして、止めに入ったフリーザに対してブチギレラッシュをくらわしました。
第3形態の時はピッコロを一方的にいたぶるフリーザに対して、こちらも怒りで潜在能力を開放させ、エネルギー波でフリーザを地面ぎりぎりまで押し込みました。
このことから第3形態と戦った時の戦闘力を100万~200万くらいとする人も多いようです。
しかし、そんなことがありうるのでしょうか?
何度も言いますが、悟飯は戦闘力4万~5万と思われるリクーム相手にぼろ雑巾のようにやられた程度の実力です。
戦闘力にして1万強といったところでしょう。
その時から2回しか死にかけパワーアップをしていないのです。
いくら潜在能力を開放したといっても、戦闘力が何十倍にも膨れ上がるとは思えません。
それなら、リクーム相手にもそのかけらでもいいから、潜在能力を発揮すれば余裕で勝てたことでしょう。
では、なぜ悟飯はフリーザに対してあれほどの攻撃ができたのか?
これも簡単です。フリーザが本気を出していなかったという事と、油断していたからです。
第2形態の戦闘シーンから検証してみましょう。
注目すべきは悟飯が攻撃に入る前のフリーザのこの表情です。
フリーザは怒りでぶるぶる震える悟飯をみて怪訝な顔をしています。
スカウターをしていないフリーザには悟飯の戦闘力が上がったことが分かりません。
あくまでスカウターが壊れる前に確認した10,000くらいの戦闘力という認識でいるのです。
ですが悟飯はリクームにやられた時から2回死にかけパワーアップをしています。
このことと瞬間的なパワーの引き出しで、70,000~80,000くらいまでは上がった可能性があります。
そこに油断していたフリーザに対して、連続攻撃をあびせたのだから、さすがのフリーザも「ちょっと痛かった」わけです。
第3形態の時の悟飯の攻撃も同様です。
この時悟飯はピッコロをボコボコにするフリーザを止めようと不意打ちを仕掛けます。
かろうじてその攻撃をかわしたフリーザでしたが、悟飯はフリーザの真上に回りエネルギー波を打ちます。
フリーザは真上から全身でエネルギー波を受けることになってしまったわけです。
予期しない攻撃な上に、体勢もわるかったため、とっさに反応できなかったのでしょう。
さらにブチギレ悟飯の戦闘力がそれほど大したことはなかったと思われる証拠があります。
それは、第3形態に対して、エネルギー波で地面ぎりぎりまで押し込んだシーンです。
この後、フリーザは悟飯のエネルギー波を押し返します。
問題はこの時、その押し返されたエネルギー波がボロボロになったピッコロにかき消されていることです。
前述したようにピッコロの戦闘力は70,000~80,000です。そのボロボロになったピッコロがとっさに放ったエネルギー波で弾き飛ばせる程度のエネルギーしかなかったということです。
総括
これまでの考察でドラゴンボールの最大の謎であったナメック星編の戦闘力については解明できたと思います。
しかし、本編で考察するスペースがなかった謎が1点残っています。それは、素の状態の悟空の戦闘力がいくつであるかということです。
これについては、別記事で詳細に考察していますので、興味のある方はぜひご一読ください。
コメント
ベジータの戦闘力に関しては界王拳で説明ができます。
ベジータは惑星フリーザに帰還しメディカルマシーンを出るとすぐにナメック星に飛び、即キュイと交戦します。
ここまで一度も練習をせずに戦闘力を上昇させます。気のコントロールと気を探る能力も身につけています。
これは地球でナッパと地球サイドの戦いを観戦し、直接悟空と戦って戦闘力のコントロールを学習したからですね。
ベジータは悟空と戦って3倍界王拳で圧倒され、4倍だーでギャリック砲を押し返されます。
この時ベジータが体感し学習した戦闘力のコントロールとは何でしょうか?そう界王拳です。
ギニュー特戦隊と交戦中に悟空に再会してたことで、更に研ぎ澄まされた悟空の気を感じてもっと正確に悟空を真似ることが出来るようになりました。
つまりベジータはこの時、界王拳を界王拳とは認識せずに使っているんですよ。
リクーム戦から復活して6万くらいになっていたとして5倍界王拳を使っていれば30万になりますので18万以上は訳もなく出せる計算になるかと思います。
その後のデンデによる復活後も界王拳10倍近くを使っていると考えれば上昇率の違和感が無くなります。
サイヤ人ではないクリリンの上昇ですが最長老の引き出しは最初に一気に1万以上にパワーが溢れ出し、その後もジワジワと少しずつ上昇を続けていると考えれば整合性が取れます。
グルドとリクーム戦では1万ちょっとだったクリリンがギニュー戦では23000になった悟空ギニューと交戦できていますのでジワリジワリと最長老効果が継続していて2万近くまで上昇してきています。このままジワジワ上昇してフリーザ戦では7万近くまで上がってきたと考えられます。
ベジータが界王拳をコピーして使えている、最長老の潜在能力引き出しは最初の瞬間だけでなくジワリとしばらく継続する。これでかなり整合性が取れると思います。
コメントありがとうございます。
いわゆるベジータの疑似界王拳説ですね。
疑似界王拳説については、こちらの記事でも考察していますので、是非ご覧ください。
https://dragonball-consideration.com/freeza/005/
ベジータが18万以下←こればかりはやはりどう考えても無理がありすぎる
高い戦闘力を計測することで破裂することが散々描写されてきてるのに何故フリーザのものだけは噴出だとか発注ミスだとかの訳の分からない説になるのか
いくら3万から18万以上のパワーアップが凄すぎだろうとスカウターに無茶苦茶な論理付け足すよりも18万以上を素直に受け入れた上で考察するべきじゃないか?
描かれている描写、セリフはありのまま受けいれ、その上で合理的、論理的な解釈をするのが正しい考察だといえるでしょう。ブーメランとか見事なブーメランだわ
非常に面白かったです。
私も、最終形態のフリーザは戦闘力300万〜400万くらいだと思っていたので、スッと入ってきました。
詳細な考察、ありがとうございました。
こんにちは。
同じくフリーザは本気出してなかったと思ってました!
昔書いた考察をアップしましたので、よければご覧ください。
http://tongari.html.xdomain.jp/freeza/
実際フリーザは相当パワーをコントロールする事が出来ますよ。
変身前の状態で軽く惑星ベジータを消滅させてますが、
ナメック星は、最終形態にもかかわらず即爆発させることなく5分の猶予を与える程度にコントロールしています。
本人もパワーを抑え過ぎたかと言ってました。
最終形態でも惑星ベジータの時以下のパワーに抑える事が出来ます。
フリーザが地球に襲来した時のセリフ
ヤムチャ『フリーザってのはあんなにとんでもない、バカでかい気なのか?』
悟飯『あんなものじゃありません、もっともっと強くなっていきます』
フリーザがナメック星編の時点でパワーをコントロール出来た事は悟飯も証明しています。
まず最初に原作で判明している数値だけを並べてテンプレを作ってから、
それに沿って不明点を埋めていけば矛盾点や極端なズレは出ないと思います。
ベジータ
地球時18000
ナメック星到着時24000
リクーム戦30000
一度死にかける度に6000ずつアップ
ネイル42000
ギニュー特戦隊戦
・悟空(瞬間的に6万)
・ベジータ3万
・悟飯2万強
・ジース=バータ=リクーム=□
ベジータを赤子扱いでき(リクーム)、悟空にワンパン(リクーム・バータ)=3万以上6万未満=□
その後ジースはベジータに瞬殺=□
ギニュー戦
・ギニュー
12万
・悟空
界王拳で18万(ノーマルで9万)
フリーザ戦
悟空に対し、『ちょっとおどろいたよ、ギニュー隊長の上を行くヤツがこの世にいたなんてね』
・クリリン
1万~12万=□
・悟飯
2万~12万=□
・ベジータ
3万~12万=□
・ピッコロ
□+ネイル=□~12万=□
・悟空
12万強×20倍界王拳<フリーザ50%=□
フリーザ50%<元気玉
フリーザ
・第一形態
53万
・第二形態
100万以上
・第三形態
□
・最終形態50%
悟空の20倍界王拳より強
・最終形態100%
MAX時は超サイヤ人より強
最終形態100%>超サイヤ人
パワーダウン時<超サイヤ人
惑星破壊
惑星ベジータ>>>ナメック星
面白い考察ですね
しかし疑問が二つあります
手加減していたなら、何故フリーザは態々変身をしたのでしょうか?
変身しなくても勝てるならする必要性はないと思います
そしてフリーザの戦闘力を知っているネイルと融合したピッコロが
勝利を確信していたのはなぜでしょうか?
融合ピッコロの戦闘力が53万以下なら、フリーザを倒せるとは思わないはずです
フリーザの戦闘力で一番気がかりなのは第二形態に変身時の発言「戦闘力100万以上は確実か」です
これは一回の変身ごとの戦闘力上昇率が分かっていないと発言できません
元々の戦闘力が53万だったとことを考慮すると、そこから一定の上昇率があるのではないでしょうか?
例えば二つ仮説が立てられます
変身するたびに前の形態の戦闘力の倍になる
この場合は、53、106、212、424万のということになります
二つ目は、変身するたびに元々の戦闘力分増加する
53、106、159、212万
私はどちらかの説が有力だと思いますが、確信までは持てません
いずれにしても、公式の1億以上はさすがにやり過ぎだと思います