このサイトではフリーザ戦の戦闘力の謎を解決する解釈として、フリーザ手加減説を主張してきました。
フリーザ手加減説とは、ベジータやピッコロ、悟飯たちと戦った時のフリーザは本気を出しておらず、ずっと手加減をしながら戦っていたと解釈をする説です。
それによって、フリーザ戦におけるすべての戦闘力の謎を合理的に説明ができることになります。
興味のある方は、まずは下記の記事を読んでから本記事を読むようにしてみてください。
上記のフリーザ手加減説の反論として、ベジータたちは疑似界王拳を使っていたとする説があります。
第1形態のフリーザに対してベジータが互角に組み合って、戦闘力18万以上を計測できるはずのスカウターを破壊することができたのは、この時点で疑似的な界王拳を使えるようになっていたからだという主張ですね。
この記事ではこのベジータ疑似界王拳説に対する反論を述べていきたいと思います。
ベジータ疑似界王拳説とは?
そもそも「疑似界王拳って何?」という人も多いと思います。
界王拳を使えるのは悟空だけじゃないの?原作内でベジータが界王拳を使っているシーンなんてあったっけ?と疑問に思うのも無理ありません。
それもそのはず、原作内には当たり前ですが、ベジータが界王拳を明確に使っているシーンはありません。
この説は前述したように、戦闘力18万以上を計測できるはずのフリーザのスカウターをなぜベジータが破壊することができたのか、という謎を無理やり説明するために考えられたものだからです。
フリーザと戦う直前のリクーム戦においてベジータは戦闘力3万という数値を記録しています。
ベジータはサイヤ人の特性によって、瀕死の状態から回復するたびに戦闘力をアップさせてきました。
その上昇率は18,000⇒24,000⇒30,000とおよそ1.3倍前後となっているようです。
もちろん、この上昇率が常に一定という事はないでしょうが、もし仮にベジータの戦闘力がフリーザ戦の時点で18万以上になっていたとすると、リクーム戦の後の瀕死状態からの回復パワーアップで3万から18万へ6倍以上もパワーアップしていたことになってしまいます。
これはさすがに不自然すぎる、ありえないだろうという前提のもと私が唱えた説がフリーザ戦手加減説です。
この説では、なぜフリーザが手加減をしていたのか?手加減をしていた場合、どのように謎が解明されるのか?そしてフリーザのスカウターが壊れた理由についても解説しています。
しかし、このフリーザ手加減説を採用するとベジータの戦闘力は原作内でで明示されている常識的な戦闘力の上昇率の範囲内となってしまいます。
それでは、ベジータがあまりにもしょぼいと感じてしまうのか、一部のベジータファンがこのベジータの不自然な戦闘力上昇率をなんとか説明しようとして考えたのがベジータの疑似界王拳説です。
ベジータが悟空の戦い方から疑似的な界王拳をマスターしていたとすることで、ベジータの異常な戦闘力上昇率を説明できるとしています。
ベジータは界王拳をいつ覚えたのか?
まずベジータが界王拳を使えたとすると、いつ覚えたのかが重要になってきます。
「覚えた」と言葉でいうのは簡単ですが、具体的にそれはいつなのでしょうか?
実はベジータが悟空の戦い方をヒントに界王拳を覚えた場合、そのチャンスは地球での戦い以外にありえません。
なぜなら、ベジータが悟空の界王拳を実際に見たのは、その時限りだからです。
ここを勘違いして、悟空がリクームと戦った際に戦闘力を5,000から一瞬で60,000以上に引き上げたのをヒントにして界王拳を覚えたと言い張る人がいます。
しかし、リクーム戦で悟空は界王拳を使っていません。使ったのは戦闘力を5,000まで抑えていたのを、瞬間的に60,000まで引き上げる戦闘力のコントロールです。
戦闘力のコントロールであれば悟空以外にも使えるのですが、この時の悟空は戦闘力を引き上げるために気合を込める動作なしに瞬間的に上昇させ、また元の低い状態に戻すということをやっていました。
これはかなり高度の技術なのか、クリリンや悟飯ですら悟空がなぜギニュー特戦隊のリクームやジース、バータを圧倒できるのかわからないようでした。
ただ、ベジータのみ悟空のこの高度な戦法を見抜いていたのでした。
しかし、あくまで戦闘力のコントロールであって界王拳ではありません。
戦闘力のコントロールは自身のコントロール範囲内で戦闘力を上下するのに対して、界王拳は自身の通常のコントロール以上の戦闘力を引き出すものです。
つまり、ベジータはリクーム戦の悟空の戦い方をヒントに界王拳を習得することはできないという事になります。
もし、ベジータが地球の時の悟空の戦い方をヒントに界王拳を覚えたとすると、不自然なことが発生してしまいます。
それは、なぜフリーザ戦で突然界王拳を使いだしたのかという事です。
地球の時の悟空の戦い方をヒントに界王拳を覚えたのであれば、当然変身ザーボン戦やリクーム戦でも使えるはずです。
実際にベジータは地球の時の悟空たちの戦い方を見て、戦闘力のコントロールを覚えています。
しかし、ベジータはその戦闘力のコントロールをもってしても、変身ザーボンやリクームになすすべもなくやられているのです。
つまり、少なくともベジータは悟空の戦い方をヒントに界王拳を覚えた、というのはありえないという事になります。
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