ドラゴンボールが進むにつれて、地球人戦士たちは戦闘力のインフレについていけず、徐々に戦力外扱いになっていってしまいます。
ギリギリ戦力として役に立てていたのは、ナメック星編くらいまででしょうが、それでもまともに闘ったら勝負になりませんので、不意打ちなどの搦め手などを駆使してなんとか食らいついている印象でした。(最終的にはサイヤ人以外は、すべて戦力外になってしまいますが。)
そんな悲しい立ち位置に落ち着いてしまった地球人戦士たちですが、地球人だけに限定した場合、誰がもっとも強いのかという疑問を持ったことはないでしょうか?
本記事では、そんな疑問を解消すべく、地球人最強は誰か?ということについて考察していきたいと思います。
地球人最強はクリリンで決まり?
まず、真っ先に地球人最強候補として思い浮かぶのはクリリンでしょう。
クリリンと言えばドラゴンボールでもかなり初期から登場し、悟空とともに亀仙人のもとで修行した戦士です。
登場段階で悟空との実力差が大分あったため、ライバルというポジションにはなれませんでしたが、よき親友として、ドラゴンボールにとってなくてはならないキャラクターになっていきます。
ヤムチャが認める地球人最強の男
そんなクリリンが地球人最強という根拠として一番に上がられるのは、ヤムチャのセリフでしょう。
第25回天下一武道会において、ヤムチャがクリリンの娘マロンに投げかけた「おとうさんは世界でいちばん強いんだ!地球人の中じゃね…」という言葉でしょう。
しかし、これはあくまでヤムチャがそう思っているというだけであり、明確な数字的根拠や実際にその時点で地球人最強候補同士で闘った結果というわけではありません。
また、クリリンの娘のマロンへの言葉ですから多少リップサービスが入っていてもおかしくありません。
上記の理由から、ヤムチャのセリフだけでクリリンを地球人最強とするには無理があると言えるでしょう。
ナメック星編を経験したクリリンの実力
では、それ以外にクリリンが地球人最強だということを証明することはできないのでしょうか?
クリリンが他の地球人戦士と比較した際に注目すべきは、その戦闘経験でしょう。
単純な勝敗という事ではなく、なんといってもクリリンはベジータ、ナッパのサイヤ人襲来を生き延び、ナメック星ではフリーザやその部下たちとの闘いをその場で経験したというアドバンテージがあります。
最長老に潜在能力を引き出してもらったクリリンのこの時点の戦闘力は1万を超えています。
後のインフレにより、もはや1万という数値はかすんでしまいますが、サイヤ人のエリートのナッパをはるかにしのぐ戦闘力を地球人が手に入れているのです。
他の地球人戦士たちも界王星で海王様に修行をつけてもらってはいましたが、悟空でも界王拳なしでは8,000までしか戦闘力が上がらなかったことを考えると、クリリンの戦闘力1万を超えるのは難しいのではと推測できます。
その後の人造人間編以降も各自修業を続けていますが、どれくらい戦闘力が上昇したかは分かりません。
しかし、ヤムチャは前述のようにクリリンが地球人最強と認めていますから最終的な戦闘力がクリリンを超えていることはないでしょう。餃子は考えるまでもなく論外です。
しかし、地球人最強候補となるキャラクターがいるのです。
セル編、ブウ編で予想外の活躍を見せた天津飯
そう、もう一人の地球人最強候補は天津飯です。
天津飯といえば、第22回天下一武道会で登場し、登場当初は悟空のライバルキャラとして優勝をかけて激闘を繰り広げました。
その強さは折り紙付きで、豊富な技を駆使して悟空を苦しめました。
さて、そんな天津飯もクリリンと同様に、戦闘力のインフレについていくことはできず、戦力外扱いになるのは変わらないのですが、天津飯はセル編、ブウ編で予想外の活躍を見せるのです。
セル第2形態を足止めした新気功砲
人造人間17号を吸収したことによって第二形態に変身したセルは、人造人間16号ですら太刀打ちできない強さになってしまいました。
そこに助けに入ったのが天津飯です。実力的には本人がよく口にする通り、「次元が違う」レベルの愛です。当然、まともに闘っても役に立てるわけがありません。
しかし、天津飯は新気功砲という技でセルの動きを封じることに成功したのです。
気功砲といえば、かつて天下一武道会やナッパ戦でも使用した技ですが、そのあまりの破壊力と引き換えに技を使った本人の命すらも落としかねないリスクのある必殺技です。
第22回天下一武道会の決勝戦では威力と範囲を絞ることで、天津飯が死ぬことはありませんでしたが、ナッパ戦では全力で技を使ったため、天津飯はそのまま力尽きてしまいました。
ですが、この新気功砲はセルを足止めするために何発も放っています。
気功砲は全力の一発で命を落とす技であったのに対して、新気功砲は威力は上がって、身体エネルギーの消費率は少なくなっているようです。まさに「新」とつくだけはあるようです。
もちろん、この新気功砲でセルを倒せたわけではありませんが、すでに戦力外と考えられていた天津飯が足止めとはいえ、闘いの中で役に立つことができたというのは快挙と呼んで差し支えないと思われます。
ブウのエネルギー破をかき消した新気功砲
次の天津飯の活躍はブウ戦です。
老界王神によって潜在能力を限界以上に引き上げられた悟飯はアルティメット形態に進化して魔人ブウを圧倒しますが、追い詰められたブウはピッコロとゴテンクスを吸収して、あっさりと逆転してしまいます。
そこに助けに入ったのが天津飯です。
ここでも天津飯は新気功砲を見せたのですが、なんと魔人ブウのエネルギー破をかき消すことに成功しています。
もちろん、魔人ブウにとってはサタンたちを殺すためのエネルギー破でしたので、本気ではなかったと思われますが、それでもセル以上に実力の離れた魔人ブウのエネルギー破をかき消すというのは俄かには信じられません。
もしかしたら、天津飯はまともに修業して実力的には悟空たちの役に立つことはできないと考え、ひたすら新気功砲のエネルギー効率を上げることだけに特化してきたのかもしれません。
その結果、新気功砲の威力は本人の何倍、何十倍、何百倍の威力を出すことができるようになった。
そう考えることもできるかと思います。
さらに天津飯は魔人ブウから「かなりの達人」と評しています。
地球人の中ではずば抜けた戦闘力を持っている天津飯ですが、ブウから見たら普通の地球人とそれほど変わりがないようにも思えるのですが、実際にはブウにはその違いがはっきりと分かるという事なのでしょう。
しかし、これがクリリンなどの他の地球人だとしたらどうでしょうか?はたしてブウから「かなりの達人」などと評価してもらえるでしょうか?
そう考えれば、天津飯こそ本当の地球人最強の戦士だと考えることもできるのではないでしょうか?
コメント
天津飯は三ツ目人。